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さつまいもは糖尿病に悪い?血糖値への影響は?1日何個まで?

さつまいもは糖尿病に悪い?

糖尿病患者になるとさつまいもなど糖質を含むものを食べても大丈夫なのか気になりませんか。さつまいもを食べたときに血糖値へどのような影響を与えるのかも気になりますよね。

この記事を見ることで、糖尿病になるとさつまいもなど糖質を含むものを食べても大丈夫なのか、さつまいもを食べたときの血糖値への影響も分かります。また、1日あたり何個まで食べてよいかも合わせて紹介しています。

この記事の内容をまとめると

  • 適量であれば、糖尿病患者がさつまいもを食べても差し支えありません。
  • さつまいもに豊富な食物繊維には、糖質の吸収スピードを遅くして、血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。
  • 1日あたりに摂取してよいさつまいもの量は、Mサイズ(250g)のさつまいもに換算すると、4分の1程度の量です。

この記事の執筆者

執筆者 いしもと めぐみ

管理栄養士、食育栄養インストラクター、NPO日本食育インストラクター2級。食材、調理、栄養、健康を得意としており、料理レシピ作成にも携わる。

目次

さつまいもは糖尿病に悪い?さつまいも一個あたりの糖質は?

さつまいもは野菜の一種と思われがちですが、糖尿病の方は注意が必要です。野菜だから安心と考えて、糖尿病患者がさつまいもを食べると、血糖コントロールに支障をきたすおそれがあります。

まずは、そもそも糖尿病の方はさつまいもを食べてもよいのか、さつまいもにはどのくらいの糖質が含まれるのかを解説します。

さつまいもは糖尿病に悪い?

さつまいもは糖質を多く含む食品です。そのため糖尿病の食事療法では、ご飯やパン、麺類と同じ食品群に分類します。ただしさつまいもは、血糖値の急上昇を防ぐ食物繊維も豊富に含んでいます。適量であれば、糖尿病患者がさつまいもを食べても差し支えありません。

さつまいもの摂取量は、主食やほかのいも類とのバランスを見ながら調整する必要があります。しかし、さつまいもは血糖値の吸収を遅らせる食物繊維も豊富です。食物繊維には整腸作用などの健康効果も期待できるため、適量のさつまいもを食事へ取り入れることが望まれます。

さつまいもに含まれるポリフェノールの一種「クロロゲン酸」にも注目しましょう。クロロゲン酸には食後の血糖値の上昇を抑制する作用のほか、脂肪の燃焼を促す作用も期待できます。糖尿病では肥満予防も重要であるため、さつまいもを効果的に取り入れましょう。

さつまいも一個あたりの糖質は?

Mサイズのさつまいも1個(250g)には、74.3gの糖質が含まれています。

Mサイズのさつまいもの重量は、皮が付いた状態で270〜280gです。皮を取り除いた部分約250gを食べると、74.3gの糖質を摂取することになります。この糖質量は、大盛りのご飯1膳分(200g)に相当します。

食物繊維やクロロゲン酸がとくに多く含まれるのは、さつまいもの皮の部分です。よく洗ってから加熱調理すれば、さつまいもは皮まで食べられます。さつまいもの栄養を無駄なく摂取して健康づくりに活かすなら、皮ごと食べるようにしましょう。

さつまいもと血糖値の関係は?実験はある?

糖尿病でもさつまいもを食べてよいことがわかりましたが、さつまいもと血糖値の関係について根拠があると、より納得できますね。

ここからは、さつまいもと血糖値にはどのような関係があるのか、詳しく解説します。

さつまいもと血糖値の関係は?

さつまいもに豊富な食物繊維には、糖質の吸収スピードを遅くして、血糖値の上昇を緩やかにする作用があります。さつまいもにはご飯と同程度の糖質が含まれていますが、食物繊維の作用で、血糖値の上昇は抑制されると考えられるでしょう。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類があります。血糖値の上昇を緩やかにする作用がより期待できるのは、水溶性食物繊維です。さつまいもには2種類の食物繊維がどちらも含まれているため、糖質が多くても血糖値が上がりにくい食品であると考えられます。

さつまいも100gには、糖質が29.7g、食物繊維が2.2g含まれています。一方、ご飯100gの糖質は35.6g、食物繊維は1.5gです。同じ重さで比較すると、さつまいものほうが糖質は少なく食物繊維が多いため、糖尿病にやさしい食材といえるでしょう。

さつまいもと血糖値の関係を示した実験はある?

さつまいもと血糖値の関係を示した実験を、ひとつ紹介します。被験者に米飯、じゃがいも、さつまいもをそれぞれ加熱調理したものと、加熱調理後に冷却したものを摂取させて、血糖値を測定しました。すると、冷却したものを食べたほうが食後血糖値の上昇が緩やかになる傾向が見られました。

さつまいもを含め、実験に使用した食材はどれも糖質が多いため、食後血糖値の上昇は避けられません。しかし、加熱調理後に冷却したものは「レジスタントスターチ」が増加して、血糖値の上昇が緩やかになったと考えられます。

レジスタントスターチとは、食物繊維のような作用をもつ糖質です。穀類やいも類にはもともと含まれていますが、加熱調理後に冷却すると増加することが判明しています。レジスタントスターチの効果も利用しながら、体にやさしいさつまいもの食べ方を実践していきましょう。

さつまいもを毎日食べても大丈夫?1日あたり何個まで?

さつまいもは甘みがあっておいしいため、ついたくさん食べてしまいがちです。さつまいもには、血糖値の上昇を抑える食物繊維などの成分が含まれていますが、食べ過ぎれば糖質を過剰摂取してしまいます。さつまいもの適量を知り、食べ過ぎを防ぎましょう。

さつまいもを毎日食べても大丈夫?

糖尿病でも、さつまいもを毎日食べてかまいません。糖質が多い点には注意すべきですが、さつまいもには食物繊維のほか、ビタミンCやカリウムなどの体によい栄養素も豊富に含まれます。適切な量を理解して、日々の食事へ積極的に取り入れましょう。

ビタミンCには肌の健やかさを保つ、免疫力を高めるなどの作用があります。熱に弱い栄養素ですが、さつまいもに含まれるビタミンCはでんぷんで包まれており、加熱しても壊れません。カリウムには高血圧を防ぐ作用があり、糖尿病患者は積極的な摂取が望まれます。

糖尿病と高血圧が併発すると、動脈硬化が進行して心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まります。また、糖尿病の合併症である網膜症や腎症にもかかりやすくなるでしょう。さつまいもを活用してカリウムを摂取し、高血圧の予防に努めてください。

さつまいもは1日あたり何個まで?

糖尿病の方がさつまいもを食べる際の目安は、1日あたり皮をむいた状態で60g、皮付きで70gまでです。Mサイズ(250g)のさつまいもに換算すると、4分の1程度の量です。

前述のとおり糖尿病の食事において、さつまいもはご飯などの主食と同じ食品群に分類されます。主食の量を減らせば、さつまいもを多く食べることも可能です。しかし食事全体の栄養バランスを考慮すると、さつまいもを食べるのは上記の量までにすべきでしょう。

さつまいもを加工した「干しいも」は、食べてよい量が異なります。干しいもは乾燥させて水分を飛ばしており、成分が凝縮されている食品です。干しいもを食べる場合は1日25gまでにして、糖尿病の方は食べ過ぎないように注意しましょう。

さつまいもが妊娠糖尿病に与える影響は?

さつまいもは糖質が多いため、妊娠糖尿病の方は食べ過ぎに注意が必要です。しかしさつまいもは、妊娠中に起こりがちな便秘を解消する食物繊維を豊富に含みます。妊婦の健康維持や、胎児の成長に役立つ栄養素も含まれるため、適量の摂取であれば問題ありません。

妊娠糖尿病とは、血糖値を正常にコントロールできていないと妊娠中に判明した状態のことです。妊娠中は、ホルモンの影響で血糖値が下がりにくくなる傾向があります。一般的な糖尿病と同様に、適量のエネルギーと糖質を摂りながら、栄養バランスのよい食事を心掛けましょう。

妊娠糖尿病になると、妊娠高血圧症候群を合併して、妊婦の将来の糖尿病リスクが上がるといわれています。また早産や難産、出生後の低血糖など、胎児にも影響を与える可能性があります。妊娠糖尿病と診断されたら、血糖コントロールに努めてください。

さつまいもは焼くと糖度が変わる?血糖値を上げない食べ方は?

前置き文:さつまいもは、焼き芋やふかし芋など、さまざまな調理方法で食べられる食材です。血糖値が上がりにくい調理法や食べ方を知っていれば、糖尿病でも安心してさつまいもを楽しめますね。

ここでは、血糖値への影響を抑えるさつまいもの調理法や食べ方を紹介します。

さつまいもは焼くと糖度が変わる?

100gあたりの糖質の量を比較すると、生のさつまいもは29.7g、焼き芋は34.5gです。数字で比較すると糖質が増えているように感じられますが、実は生のさつまいもを焼いても糖質量は変化しません。

焼き芋の糖質量が増えるように見えるのは、焼くとさつまいもの水分が飛ぶためです。生のさつまいもを焼き芋にすると、水分が飛んで全体の重さが減少します。さつまいもに含まれる糖質の量自体は変わりませんが、成分が凝縮されるため、見かけの糖質量は増えるのです。

さつまいもは低めの温度で時間をかけて加熱すると、より甘くなります。電子レンジで加熱するよりも、焼き芋のほうが甘みを強く感じるのはそのためです。甘くなっても糖質の量が増えるわけではないので、糖尿病の方は適切な摂取量を守って楽しみましょう。

血糖値を上げないさつまいもの食べ方は?

さつまいもは、食事の後半やデザートに食べるようにしましょう。血糖値の急上昇を防ぐために、さつまいもを間食にしたり、食事の最初に食べたりすることは避けてください。

さつまいもは糖質が多いため、空腹状態のときに食べると血糖値を急上昇させてしまいます。先に糖質が少なく食物繊維が多い野菜のおかずを食べて、お腹をある程度満たしてからさつまいもを食べると、血糖値の上昇が緩やかになります。

糖尿病の方が食事を摂るときは、血糖値の急上昇を防ぐために、食物繊維が多い食材から食べましょう。具体的にはいも類以外の野菜、海藻、きのこです。次にたんぱく質が多い肉や魚、卵、大豆製品のおかずを食べて、最後に主食やさつまいものおかずを食べましょう。

糖尿病患者におすすめのさつまいもを使ったレシピを紹介

糖尿病患者には、焼き芋やふかし芋など、シンプルに調理したさつまいもレシピがおすすめです。家庭でも、電子レンジやオーブン、フライパンがあれば簡単に作れます。

さつまいもは加熱すると甘みが増すため、砂糖などの調味料を使用しなくてもおいしく食べられます。余計な味付けはせずに、さつまいもそのものの甘みを楽しむような食べ方で、血糖値の上がり過ぎを防ぎましょう。

大学芋や天ぷらはさつまいもの人気メニューですが、油で揚げるため摂取エネルギーが高くなります。糖尿病の方が肥満になると、血糖値を下げるホルモンの効きが悪くなり、糖尿病が悪化してしまうでしょう。糖尿病の方が大学芋や天ぷらを食べるのは、できるだけ控えてください。

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まとめ:さつまいもは糖尿病に悪い?血糖値への影響は?1日何個まで?

いかがでしたでしょうか。糖尿病とさつまいもの関係性について紹介してきました。

当記事で紹介したように、糖尿病でも食べ過ぎに気をつければさつまいもを食べても問題ありません。さつまいもに豊富な食物繊維には、糖質の吸収スピードを遅くして、血糖値の上昇を緩やかにする作用があるため、適度であれば食べるのが好ましいです。

糖尿病に対して不安がある場合、早めに診断を受けて対応することが大事です。もし、入院費や手術費に不安がある場合は、糖尿病保険への加入がおすすめです。下記で糖尿病保険を紹介しているので、興味があればクリックしてチェックしてみましょう。

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