糖尿病で即入院しないといけないレベルは？緊急入院が必要なケースは？

この記事を見ているあなたは、糖尿病で即入院しないといけないレベルについて気になったのではありませんか。また、緊急入院が必要なケースも気になるところだと思います。

この記事を見ることで、糖尿病で即入院が必要なレベル、緊急入院が必要なケースが分かります。糖尿病による入院に不安を抱えている方におすすめの記事です。

糖尿病で即入院しないといけないレベルは？緊急入院が必要なケースは？

糖尿病患者さんには血糖コントロールの不良や合併症の悪化など、さまざまな入院リスクがあります。特に即入院しないといけないようなケースは仕事や生活への影響が大きく、兆候を見逃せば命にかかわる事態になりかねません。

糖尿病で即入院しないといけないレベルは？

糖尿病で即入院となるレベルは医療機関により異なりますが、意識障害に陥る危険性のある「血糖値500mg/dL以上」がひとつの基準になります。また、急性合併症である「高浸透圧高血糖症候群」や「糖尿病ケトアシドーシス」を発症した場合も、治療しなければ命の危険があるため即入院が必要です。

病名	主な原因	症状	特徴
高浸透圧高血糖症候群	感染症手術脱水脳血管障害高カロリー輸液利尿薬やステロイドの頻用	軽度の錯乱けいれん意識障害昏睡	血糖値600mg/dL以上2型糖尿病に多い高齢者に多い致死率が高い数日かけて発症
糖尿病ケトアシドーシス	インスリン注射の中断感染症手術清涼飲料の多飲	呼吸困難悪心嘔吐腹痛意識障害昏睡	血糖値250mg/dL以上呼気にフルーツ臭1型糖尿病に多い30歳以下に多い急激に発症

これらの急性合併症は、腎臓や肝臓などの臓器に負担がかかるうえ、血栓症を引き起こして脳や足の動脈が詰まってしまう危険性もあります。前駆症状として口渇・多飲・多尿・倦怠感などが現れるため、これらの症状が出たら軽視せず速やかに主治医に相談しましょう。ただし、高浸透圧高血糖症候群は発症がゆるやかで、特に高齢者は発症に気づかないことがあります。

糖尿病で緊急入院が必要なケースは？

高浸透圧高血糖症候群や糖尿病ケトアシドーシスにより昏睡状態に陥った場合などは、もちろん緊急入院が必要です。また血糖値が50mg/dLを下回る「重症低血糖」についても、昏睡状態に陥って緊急入院となるケースがあります。

その他に糖尿病にかかわる緊急入院で多いのが、重篤な感染症にかかったり慢性合併症が悪化したりするケースです。高血糖が長くつづくと全身の血管が傷つき、脳出血や心筋梗塞を引き起こして救急搬送される危険性が高まります。

緊急入院しないといけない事態を避けるためには、切れ目なく糖尿病の治療を続けることが重要です。また、自分の体の癖を把握し、体調の変化を見逃さないようにしましょう。

糖尿病による入院期間の平均は？2週間入院するときの費用は？

糖尿病は入院リスクが高いだけでなく、入院期間が長期化しやすいという特徴があります。そのぶん入院費用も高額になりがちです。そこでこの項では、糖尿病による入院期間の平均や入院費用の相場について解説していきます。

糖尿病による入院期間の平均は？

糖尿病による入院期間の平均は30.6日で、特に年齢が高くなるほど長期化しやすい傾向にあります。

	全体平均	15～34歳	35～64歳	65歳～74歳	75歳以上
平均入院日数	30.6日	11.5日	15.6日	40.7日	51.1日

※ 参考：厚生労働省「令和2年患者調査の概況」

表を見ると65歳以上で入院期間が長期化しやすいことがわかります。ただ、若年者についても血糖コントロールが不良であれば教育入院で1週間～2週間ほど入院することは珍しくありません。

糖尿病による入院は基本的に公的医療保険（健康保険）が適用されるとはいえ、入院期間が長くなれば入院費用も大きくなります。

糖尿病で2週間入院するときの費用は？

糖尿病の入院費用は入院の理由によりますが、2週間の入院では3割負担の人で20万円前後かかることも珍しくありません。1日あたりの入院費用を見てみると、教育入院でも1日あたり1万円～1万5,000円ほどかかります。また、急性心筋梗塞などの合併症では別途手術費用も必要になります。

ただ、入院費用が高額になっても保険適用分については高額療養費制度が利用できるため、過度に心配する必要はありません。高額療養費制度は、その月の医療費負担を自己負担限度額までに抑えられる制度です。上限となる金額は所得により異なります。

なお、民間保険は「エクセルエイド（あんしん少短）」「アクサダイレクト」「SBIいきいき少短」のいずれも、糖尿病による入院・手術で給付金がおりる可能性があります。給付金の支払い基準は保険商品や契約内容により異なるので確認しておきましょう。

糖尿病で入院したくない場合はどうしたらいい？

患者さんには「自己決定の権利」があるため、病院側が入院を強制することはできません。しかし医師に入院を強く勧められた場合は、外来での治療だけでは症状が改善しない、または悪化する恐れがあるということなので基本的には指示に従うべきです。

強い合併症が現れた場合など、入院以外に治療の選択肢がないケースもあります。また、患者さんに意識がないときや緊急の場合で確認がとれないようなケースについても、同意があったものと推定して入院となるのが一般的です。

一方、教育入院やインスリン導入の一時的な入院については、患者さんの状態によって入院以外の治療方法を検討してもらえることもあります。入院したくない事情がある場合は、入院以外の方法がないか医師に相談してみるとよいでしょう。

糖尿病で入院費用が保険適用になる保険ランキング3選【徹底比較】

まとめ：糖尿病で即入院しないといけないレベルは？緊急入院が必要なケースは？

いかがでしたでしょうか。糖尿病で即入院や緊急入院が必要なケースについて紹介してきました。この記事のまとめはこちらです。

糖尿病で即入院となるレベルは医療機関により異なりますが、意識障害に陥る危険性のある「血糖値500mg/dL以上」がひとつの基準になります。また、急性合併症である「高浸透圧高血糖症候群」や「糖尿病ケトアシドーシス」を発症した場合も、治療しなければ命の危険があるため即入院が必要です。

高浸透圧高血糖症候群や糖尿病ケトアシドーシスにより昏睡状態に陥った場合などは、もちろん緊急入院が必要です。また血糖値が50mg/dLを下回る「重症低血糖」についても、昏睡状態に陥って緊急入院となるケースがある。

糖尿病にかかると今回紹介した治療にお金がかかるのはもちろん、場合によっては入院や手術などを要する場合もあります。そんな際に多額の出費が出てしまう方におすすめなのが糖尿病保険です。気になる方は糖尿病保険の詳細を下記で説明して比較しているのでクリックしてみましょう。