糖尿病教育入院とは？何をする？何日くらい？かかる費用は？

この記事を見ているあなたは、糖尿病の教育入院とは何をするのか気になったのではありませんか。また、何日くらいか、かかる費用なども気になるところだと思います。

この記事を見ることで、糖尿病の教育入院とは何をするのか、日数や費用が分かります。糖尿病による教育入院に不安を抱えている方におすすめの記事です。

糖尿病教育入院とは何をするもの？基準は？

教育入院とは具体的に何をするのか知らない人も多いのではないでしょうか。いざ教育入院が必要になっても慌てず済むよう、この項では教育入院の内容や、教育入院が必要となる基準について解説していきます。

糖尿病教育入院とは何をするもの？

具体的な内容は、糖尿病・合併症ついての講習、管理栄養士による栄養指導、理学療法士による運動指導などが一般的です。また血糖自己測定やインスリン注射のやり方、糖尿病足病変を防ぐためのフットケアについてなど、糖尿病に必要な知識をひととおり学べます。

糖尿病はうまく付き合えば、健康な人と変わらない生活を送れる病気です。しかしそのためには糖尿病という病気を理解し、正しい自己管理の方法を知る必要があります。教育入院は、糖尿病患者さんが今後糖尿病とうまく付き合っていくために必要なスキルを身につけるための入院です。

糖尿病教育入院に基準はある？

糖尿病の教育入院が必要になる基準は、基本的に「治療薬を使用している人が、食事療法・運動療法を実践できていない場合」です。

つまり病気への理解が乏しかったり自己管理ができていなかったりして、治療薬を使用しても血糖コントロールがうまくいっていない場合に教育入院となることがあります。

ただ、教育入院の基準は医療機関によりさまざまです。先述した基準に該当しなくても、糖尿病についての知識を学びたい人や食事療法・運動療法について詳しく知りたい人を対象に、教育入院を実施している医療機関もあります。

糖尿病教育入院は必要か？拒否することはできる？

糖尿病教育入院に興味がある人もいれば、できる限り入院を拒否したい人もいるでしょう。実際のところ教育入院は絶対に必要なものなのでしょうか。また拒否することは可能なのでしょうか。この項では、糖尿病教育入院の必要性やその効果、そして入院を拒否できるかについて解説していきます。

糖尿病教育入院は必要か？

糖尿病の多くは入院しなくても治療できますが、血糖コントロールの状況や患者さんの生活の様子から教育入院が必要と判断されることがあります。病気への理解や自己管理の習慣づけができていない場合は、病状の進行や合併症の発症を防ぐために教育入院が必要です。

実際、教育入院は血糖コントロールに一定の効果があることが報告されています。日本国内でおこなわれた研究によると、教育入院180例の退院時の平均HbA1c値は9.3％でしたが、1年後には7.3％まで改善しました。退院後5年間についてもHbA1c値7％台を維持し、半数近くはHbA1c値6.9％未満を維持できていたのです。また、合併症の進行率も低く良好な経過をたどりました。

この研究結果から、教育入院は治療への意識を高める効果が期待できることがわかります。入院は時間も費用もかかりますが、自己管理の習慣づけができていないと合併症を発症するなどして結果的に長期間の入院治療を余儀なくされる可能性もあるのです。

糖尿病教育入院を拒否することはできる？

通常、患者さんには「自己決定の権利」があるため、医師の説明を聞いたうえで入院を拒否することは不可能ではありません。仕事が休めない、子育てで家を空けられないなどの事情を説明することで、入院以外の方法を検討してもらえることもあります。

たとえば入院できない患者さん向けに、外来で糖尿病の知識を身につけられる「糖尿病教室」を実施している医療機関もあります。糖尿病教室の頻度は医療機関によりますが、月に1回〜2回程度が一般的です。

ただ、やはり教育入院をすすめられるということは、このままでは病状が進行したり合併症を発症したりする危険性が高いということでもあります。そのため教育入院が必要といわれたら、なるべく応じるべきです。

糖尿病教育入院は何日くらい？かかる費用は？

教育入院が必要といわれても、あまりに長い期間では仕事に支障が出たり費用が高額になったりする心配が出てきます。この項では、糖尿病教育入院がおこなわれる一般的な日数や、かかる費用について解説していきます。

糖尿病教育入院は何日くらい？

糖尿病教育入院は大体1週間〜2週間の日程でおこなわれるのが一般的です。

ほかにも、2泊3日や5日間などのコースが用意されていたり、病状や合併症の状況から1ヶ月ほどの教育入院が必要になったりするケースもあります。

通常の教育入院はある程度スケジュールが決まっていることが多いものの、都合がつかない場合はスケジュールを調整してもらえることも珍しくありません。

糖尿病教育入院にかかる費用は？

糖尿病教育入院は3割負担の場合、1週間でおよそ7万円〜10万円ほどかかるのが一般的です。検査や治療の内容にもよりますが、1日あたり1万円〜1万5,000円程度はかかると考えておきましょう。

差額ベッド代などの一部費用を除いて基本的に公的医療保険（健康保険）が適用されるため、入院費用が高額になった場合は高額療養費制度の対象です。たとえば標準報酬月額40万円の人が高額療養費制度を利用すると、その月の医療費（保険適用分）の自己負担額は約8万円〜9万円が上限になります。

また、教育入院は治療を受けるかたわら教育を受けるのが基本のため、医師からの指示で教育入院をした場合は民間保険の入院給付金がおりる可能性があります。ただ、診断書を提出して治療が目的でないと判断されれば給付金は支払われません。

糖尿病教育入院のスケジュールは？（1週間・2週間）

具体的に教育入院はどのようなスケジュールでおこなわれるのでしょうか。この項では教育入院の詳細や、スケジュールの一例を紹介します。

糖尿病教育入院を1週間する場合のスケジュールは？

内容は医療機関によりますが、スケジュール例としては次のとおりです。

1日目	オリエンテーション心電図検査学習（糖尿病について）
2日目	学習（血糖自己測定、血糖値・HbA1c、運動療法、検査について）
3日目	学習（糖尿病の治療、食事療法について）
4日目	腹部エコー学習（日常生活の注意点、合併症について1）
5日目	学習（フットケアの方法、合併症について2）
6日目	日曜日のため自主運動のみ
7日目	学習（低血糖・シックデイについて、退院後の治療について）

教育は、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士・臨床検査技師・医学療法士などがチームを組んでおこなうのが一般的です。学習のほか、体重・血糖の測定や自主運動などもおこないます。また食事は糖尿病食で、病院食以外のものは食べられません。雰囲気が気になる人は、教育入院の経験がある人から話を聞いたり体験記を読んだりしてみるとよいでしょう。

糖尿病教育入院を2週間する場合のスケジュールは？

2週間の教育入院も1週間の教育入院と内容はほとんど変わりませんが、1週間の入院よりも専門家からの指導をじっくり受けられるでしょう。

糖尿病は歯周病リスクがあがるため、歯科や口腔外科のある病院では歯周病関連の検査や口腔ケアの講習などもおこなわれることがあります。また、合併症リスクが高い人は、状態に応じて心エコーや頸動脈エコーなども必要です。

教育入院は1週間でも2週間でも教育の内容自体は大きく変わりませんが、期間が長いほど食事療法・運動療法の習慣づけがしやすくなります。自身のHbA1cや血糖値の目標値を理解したうえで生活習慣の問題点を把握し、今後の目標をもって退院できるのが理想です。

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まとめ：糖尿病教育入院とは？何をする？何日くらい？かかる費用は？

いかがでしたでしょうか。糖尿病で即入院や緊急入院が必要なケースについて紹介してきました。この記事のまとめはこちらです。

糖尿病の教育入院の具体的な内容は、糖尿病・合併症ついての講習、管理栄養士による栄養指導、理学療法士による運動指導などが一般的です。糖尿病の教育入院が必要になる基準は、基本的に「治療薬を使用している人が、食事療法・運動療法を実践できていない場合」です。

糖尿病教育入院は3割負担の場合、1週間でおよそ7万円〜10万円ほどかかるのが一般的です。検査や治療の内容にもよりますが、1日あたり1万円〜1万5,000円程度はかかると考えておきましょう。

糖尿病にかかると今回紹介した治療にお金がかかるのはもちろん、場合によっては入院や手術などを要する場合もあります。そんな際に多額の出費が出てしまう方におすすめなのが糖尿病保険です。気になる方は糖尿病保険の詳細を下記で説明して比較しているのでクリックしてみましょう。